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組み紐

更新:2010年10月29日

川島武一
平成6年度指定(同12年認定解除)

 組み紐は、古くは法隆寺や正倉院の宝物が有名ですが、平安時代には公家の服飾や仏具、鎌倉・室町時代には武家の服飾、江戸時代には庶民の服飾などに用いられ、各時代に特徴的な、また、日常生活に不可欠な、多種多様なものが開発されました。江戸時代、組み紐の用途で最も需要が高かったのは刀の下げで、下級武士の内職として江戸で盛んに製造されました。
 東京の組み紐は、江戸時代以来、刀装に欠かせないことから、下級武士の内職として発達を遂げ、明治以後は帯締おびじめに用いることによって、高い技術を保ち続け、ほかの生産地を圧倒していました。しかし関東大震災で、東京の組み紐師の多くは道具を失うなどの事情から転業していき、現在は職人数も減少、製作工程が変化し、伝統的な組み紐の技術は忘れ去られようとしています。
 川島武一さんは、東京都無形文化財保持者川島徳太郎かわしまとくたろう氏(故人)の長男として、大正9年(1920)、根岸で生まれました。13歳のとき、文京区本郷の糸問屋・越惣えちそうに奉公し、糸に関する知識を身に付けました。戦後は父徳太郎に師事し、組み紐の技術を学びました。武一氏は、父から伝授された高度な江戸以来の組み紐の技術を体得し、今では数少なくなった染めの工程をも行う組み紐師でした。

 川島武一さんは、平成12年2月17日、お亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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