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絹本着色慈恵大師画像

更新:2010年11月3日

護国院
平成14年度登載

 平安時代の高僧である良源(912〜985)は慈恵大師・元三大師がんざんだいしとよばれます。信仰の対象となり、多数の画像・彫刻が制作されてきました。

護国院は江戸幕府の御用絵師を務めた住吉派の菩提寺です。本図は延宝7年(1679)前後に、住吉派二代の住吉具慶ぐけい(1631〜1705)が制作しました。この頃、具慶は寛永寺泉龍院に滞在して元三大師縁起絵巻・慈眼じげん大師縁起絵巻を制作しています。

護国院所蔵の東叡山護国院小伝集によると、護国院の依頼で具慶が本図を制作していたところ、具慶の門人が禁忌を破り肉食したため罰せられたといいます。このため本図は一時放置されたようです。

それから数年後、貞享4年(1687)に、住吉派初代の住吉如慶じょけい(1598〜1670)の菩提のため、住吉広保ひろやすをはじめとする住吉派の門人5名が本図に補筆補彩をおこない、護国院に寄進しました。

画中で良源は左手に独鈷杵とっこしょ、両手で念珠をもって、三曲の屏風を背にして礼盤らいばん上に座し、礼盤の前左右には二童子が侍立しています。屏風には山水、良源の右肩上方には龍、頭上の幔幕には日・月・星辰、礼盤の格狭間こうざまには唐獅子一対が描かれています。

画面上部の料紙には寛永寺の学頭や護国院の住職を務めた慈海(1624〜93)による賛が記されます。賛文は慈恵大師講式二種のうち沓冠とうかん式の冒頭の句です。

 その後、嘉永2年(1849)にも住吉弘貫ひろつらによる修補がありました。本図は慈恵大師信仰や住吉派に関する貴重な資料として、護国院に伝来しています。

絹本着色慈恵大師画像
絹本着色慈恵大師画像

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