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浅草寺絵馬・扁額群

更新:2015年2月27日

浅草寺
平成25年3月登載

 浅草寺の絵馬・扁額群は、17世紀前半から近現代に奉納されたものまで241点あり、その多くは、かつて本堂に奉納されたものです。本堂は昭和20年(1945)の空襲で焼失しましたが、絵馬類は別置していたため焼失を免れました。
 浅草寺の絵馬は著名な絵師や文人の手によるものも多く、江戸時代より人々の注目を集めました。こうした関心の高まりは、奉納物の作品評価とも直結し、結果的には技術的にもより優れ、美術品としても価値の高い物が数多く奉納される事につながったともいわれています。
 一方で浅草寺は、観音霊場の札所であることから、観音信仰にかかるものも多くあります。
 これらの奉納者の多くは札差や米屋等といった商人や職人ですが、浅草寺に関わる講中や武家による奉納も盛んだったようです。さらに浅草やその近隣に生活する人々だけでなく、遠隔地からの奉納も見られます。
 このように浅草寺の絵馬・扁額群は、様々な職業や階層の人々が奉納したものであり、地域的な面も含めて信仰の広がりは特筆されましょう。
 台東区は早くから都市化が進み、時代による変化が顕著な地域で、浅草寺も近代化の流れや震災・戦災等による被害の中で、多くの信仰遺物を失ってきました。こうした状況のなかで、本絵馬・扁額群は、浅草寺と本尊聖観音への人々の信仰を明らかにする重要な資料であるだけでなく、区内における江戸時代の風俗習慣、信仰を具体的に知る上で重要です。また著名な絵師や文人の手による作品も多く、文化史的、美術史的にも価値の高いものが多い点でも貴重です。


神馬(谷文晁筆)

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