油絵修復
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更新日:2010年10月29日
浅尾丁策
平成7年度指定(同12年認定解除)
絵画の画面や額縁・表具は、ホコリの付着や外部からの衝撃を受けるなどして、年代を経るにしたがい褪色や傷みが生じます。このような傷みを直し、本来の姿に近い状態に戻す仕事が修復作業です。
日本の伝統的な仏教絵画等の修復は古来より専門の職人がおりましたが、油絵は明治時代に本格的な伝来をみたため、以後、昭和初期まで修復技術専門の職人はほとんど存在しませんでした。浅尾丁策さんは、そうした油絵修復を日本でもっとも早く手がけた人物です。
浅尾さんは、下谷区二長町(現在の台東2丁目)で油絵筆の製作販売店・
戦後、浅尾さんは日本での油絵修復の先駆者として活躍され、昭和50年エリザベス女王が来日の際に持参した絵画や宮内庁所蔵の絵画を修復するなど、多くの作品を手がけました。現在、油絵の修復はさまざまな科学機器を使用した調査・研究がなされていますが、浅尾氏の卓越した鑑識眼と修復技術は、美術界でも高い評価を受けていました。
浅尾丁策さんは、平成12年1月29日お亡くなりになられました。ご冥福をお祈り申し上げます。
油絵の修復をする浅尾さん
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