江戸袋物作り
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更新日:2016年6月20日
幸岩久雄
平成19年3月指定(同25年認定解除)
袋物とは、袋の形をした物入れの総称です。古代・中世には、多様な大きさや材質の袋物が、衣類・夜具・食物など、多様な物品の携帯に使われました。近世以降は
江戸時代の袋物を代表するものが、たばこ入れです。たばこ入れは実用品としてだけでなく、主に庶民男性のための装身具として用いられたため、実用性と共に装飾性を充実させていきました。
主な材料には、次のような種類があります。袋の部分(
かつてこれらの部品は、それぞれ専門の職人により製作され、凝った細工が加えられました。それらが袋物職人のもとで組み合わされ、独自の意匠に仕上げられたのです。
久雄さんは昭和十年生まれ。昭和二十五年から修行をはじめ、伝統的な袋物の材料・道具・製法を研究・習得しました。現在は、たばこ入れなど、袋物の注文製作を主として、歌舞伎や新劇の小道具を製作するほか、たばこと塩の博物館所蔵のたばこ入れの修復も手がけるなど、江戸時代以来の袋物の製作技法を伝えており、その技術は貴重です。
現在、たばこ入れの材料は、入手が難しくなっており、注文主が用意した材料を使用する場合もありますが、基本的にはストックされた材料を用いています。
幸岩さんは平成25年11月24日にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。
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たばこ入れ
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