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豊住町遺跡出土土製小仏像

ページID:704570490

更新日:2024年2月20日

台東区教育委員会
平成29年指定

 本資料は、江戸時代では社寺・町屋等の遺跡の資料であり、平成14年8月から同11月に台東区文化財調査会が実施した発掘調査の出土品です。
 全部で4体あり、土製で、1体は大仏型、他の3体は地蔵菩薩型です。大仏型は頭部を欠損していますが、高さ3.5センチメートル、地蔵菩薩型は高さ約5センチメートルと小型です。すべての底面には「心成」、さらに大仏型の背面には「大佛」と刻まれています。
 木型製作で、彩色等はなく、褐色の胎土を使用している等から江戸在地の生産と推定されます。大仏型が頭部を欠損している以外、全体の状態は良好です。
 出土遺構は全て井戸跡であり、井戸の廃絶時期は17世紀中葉、18世紀前半、昭和期と多様ですが、昭和期廃絶の井戸は桶側を使用していることからも、構築は近世であり、資料の作りからほぼ近い時期の製品と推測されます。
 数少ない類例として、文京区本郷追分遺跡で土製小仏像が出土し、底面に「心成」の銘を有するようです。
 江戸時代の文献『文政町方書上』(1825~1828)に「下谷御切手町おきってちょう」から同様の物が出土した記載があり、より古い文献である『江戸砂子』(1687)や「江戸鹿子」(1733)では、井戸跡より発見された仏像の出土が紹介されています。
 本資料は、区内では類例のないものであり、製品として良質であるようで、更に江戸時代の文献とも対応し歴史的にも貴重である上、信仰などの面でも興味深いものです。
 なお本資料は、平成26年度登載の、豊住町遺跡出土資料一括の一部です。

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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