決算特別委員会での主な質疑

決算全般

 財政全般について、国による新たな税源の偏在是正の動きなど、本区を取り巻く状況が大きく変化する可能性がある。区民サービスを維持しつつ社会経済情勢の変化に迅速に対応するためには、引き続き一定の財政力を維持していく必要があるが、今後どのように取り組むのか。

 基金や起債の慎重かつ有効な活用により一定の基金残高や財政の柔軟性を確保していく。更なる財源確保等にも継続的に取り組み、行財政基盤の強化に努める。今後も中長期的な視点に立ち、持続可能な財政運営の推進により必要な財政力を維持していく。

 今後の区政運営について、物価高騰等により、歳入は依然先行き不透明な状況が続くことが予想されるものの、将来の区政運営を見据え、必要な施策を推進すべきと考える。本区は今年度に行政計画を策定して事業を進めているが、計画策定以降の社会の変化に伴う課題等にも迅速に対応すべきではないか。

 今後も計画事業を着実に推し進めるとともに、物価高騰対策等、区民ニーズの変化により生じる新たな行政課題にも対応しながら、必要な施策を柔軟かつ臨機応変に実施していく。

歳入

 都市計画交付金について、都税の都市計画税を原資とし、各区の都市計画事業の財源として都より配分されるが、本区では都市計画に関わる様々な事業等が行われたにも関わらず、都基準の事業が行われなかったため、4年度は配分されなかった。実績に応じた配分となるよう、制度の見直しを求めていくべきではないか。

 都に事業実績に見合う配分についての要望等をしているが、具体的な議論には至っていない。そのため、新たに国に対し、事業の実施状況に応じた配分となるよう法律への明記を要望している。

歳出

 お悔やみに関する手続きについて、死亡時の手続きは、問合せや来庁を必要とするなど、遺族に大きな負担となっているが、郵送で完結するものも多い。そこで、負担の軽減のため、可能な限り一括して郵送で手続きが行える仕組みづくりを検討してはどうか。

 問合せ先等を確認するリストを渡すなど、遺族が手続きを円滑に行えるよう努めてきた。手続きは、その方の実情によって異なるため、一括郵送に関する仕組みも含め、負担の軽減や業務の効率化につながる方策について検討を進めていく。

 防災士の活動支援について、地域防災力の向上には、担い手である防災士の活用方法や継続して学べる環境整備といった視点が必要である。そこで、防災士の登録制度の検討や防災士同士の情報連絡会、知識向上のための研修会等を開催すべきではないか。

 防災団等からの推薦者を対象に、資格取得に係る費用を全額助成し防災士の養成を行っている。今後は防災士が持つ知識等を活用し、地域の防災活動に継続して取り組めるよう、登録制度の導入や研修等の実施を検討していく。

 若者育成支援について、ひきこもり等の状態にある若者や家族のための相談事業は区民に浸透してきているが、相談に一歩踏み出せないケースもあると考える。そこで、新規相談につなげるための取り組みの推進や、切れ目のない支援体制を構築すべきではないか。

 相談窓口の周知や個別相談会等、新たな相談につながる取り組みを進めている。また、切れ目のない支援を行うため、関係部署による情報共有等を図ることで、相談者の状況に応じた必要な支援を適切に届けられるよう努めている。

 日常生活用具給付等事業における発電機等の給付要件の拡充について、本年4月より開始された現行の給付要件は、人工呼吸器の装着を必要とする者となっているが、人工呼吸器だけでなく、電気式たん吸引器等の電源が必要な機器を使用する方についても、災害時等に電気の供給が絶たれると命の危機に直面することから、給付の対象に加えるべきではないか。

 給付要件の拡充は、災害時等においてより多くの方への支援につながるものであるため、利用者のニーズを把握した上で検討していく。

 障害福祉人材の確保について、障害福祉サービスの需要が高まる中、本区では(仮称)北上野二丁目福祉施設への松が谷福祉会館の移転やグループホームの開設等、障害福祉施設の整備を予定しており、これまで以上に人材の確保が必要となっている。そこで、更に踏み込んだ対策が早期に必要ではないか。

 これまで介護職等就職フェアの開催など、人材の確保、育成に取り組んできた。引き続き、国や都に対策を要望するとともに、区独自の新たな対策に早期に取り組んでいく。

 飼い主のいない猫の不妊去勢手術費助成について、以前より手術費が高額となり、助成を受けても地域猫ボランティアの負担が大きく、手術を躊躇してしまう実態があるため、このままでは野良猫が増えかねない。ボランティアによるこれまでの活動成果を無駄にしないためにも助成金の増額等、制度を見直すべきではないか。

 助成制度はボランティアの負担を考慮し、2年度から増額した。引き続き、ボランティアの活動状況や他自治体の状況等も踏まえて検討していく。

 新型コロナワクチン接種について、日本は世界で最も多く追加接種を行っている一方で、感染者数や死亡者数が上位になっているという現状を踏まえ、本区でも接種の効果を検証すべきである。ワクチンに関する様々なネガティブな情報が出ているが、本区の接種方針は変更しないのか。

 ワクチンの有効性や効果は国による評価や審査が行われ、薬事承認を経て法令に規定されている。引き続き、安心して接種を受けられるよう情報発信に努めるとともに、法令等に従い、安全かつ適切に実施していく。

 書道博物館について、入館者数を増やすためには、漢字圏である中国や台湾からの観光客の誘致が重要であるが、どのような働きかけを行っているのか。

 上海の博物館で開催する特別展に収蔵品を貸し出したり、台湾の美術雑誌に東京国立博物館との連携企画を毎年掲載するなどの取り組みを行ってきた。引き続き、広く目に留まるような雑誌への掲載等により、海外への情報発信を行っていきたい。

 商店街への店舗の誘致について、近隣型商店街で空き店舗が増加するなど、買い物に不便な地域が増えている中、本区では空き店舗活用支援を実施しているが、周知が不足している。店舗の誘致のため、更なる支援をすべきではないか。

 昨年度は6件の事業者を支援した。引き続き、商店街等に対し区職員による商店街お助け隊等が訪問して実情等を伺い、支援の活用を促していく。更に都等との連携により、広く出店希望者へ支援制度等の情報提供を行い、店舗の誘致に努めていく。

 旧東京北部小包集中局跡地について、コロナ禍の影響もあり、未だ活用の方向性は決定していないが、北部地域のまちづくりの核としての活用に向け、施設の一部である清川清掃車庫の老朽化した執務環境等の改善も含め、整備の方向性を早急に判断すべきではないか。

 民間からの活用案の収集や事業成立性の検証等に向け、既存施設にも十分配慮した具体的な検討を開始した。引き続き全力で検討に取り組み、北部地域及び区全体の活性化に資する跡地再生の方向性を早期に打ち出していく。

 電子図書館の導入について、図書館の感染対策に不安を感じている方は、コロナ禍を経て来館を控える可能性があるとの調査結果が出ており、また、開館時間に合わせて利用できない区民もいるという現状もある。そこで、幅広い年代での読書環境の更なる充実のため、利便性の高い電子図書館を導入すべきではないか。

 予定している中央図書館のリニューアル工事期間中にサービスを継続させていく上でも電子図書館は有効であり、近年の図書館の利用動向等を踏まえ、検討を進めていく。

 学校の断熱改修について、温暖化が進み、今夏はエアコン稼動下でも暑さを感じる教室があり、健康リスクの高い環境に子供たちが置かれている。断熱改修は冷房効率を上げ、節電やCO2削減にも有効である。このため、大規模改修等の時期が遅い学校や気密性の低い教室は、優先度を上げて改修を進めるべきではないか。

 公共施設保全計画に基づき適切に対応していくが、今夏のような気温上昇で、エアコン稼働下でも一部の教室の温度が下がりにくい現況は把握しており、この点の対応について検討していく。

 要介護状態の一歩手前であるフレイルの予防について、健康寿命の延伸等のため、地域包括支援センターが中心となり医療・介護等のデータを一元管理し、産官民と連携して高齢者を必要なサービスにつなげていく、包括的な長寿まちづくりを実現していくべきではないか。

 所管課でデータを一体的に分析し、地域包括支援センターにおいてデータを活用し、フレイル予防を進めている。今後更に地域包括支援センターが地域活動等との連携を深め、地域全体で包括的に支え合うまちづくりを推進していく。


東京都功労者表彰

 髙森喜美子議長は、今日まで長きにわたり区政、都政の進展に尽力されてきました。
 その功労に対し、10月2日東京都功労者表彰(地域活動功労)を受賞しました。


区議会からのお知らせ

7月14日、電動キックボードの勉強会を実施しました。

 電動キックボードの安全な利用方法について知見を広げることを目的として、勉強会を実施しました。当日は、上野警察署交通課長をお招きし、改正道路交通法についての講話の後、旧上野忍岡高校跡地にて電動キックボードの試乗を行いました。

9月26日、台東区私立幼稚園PTA連合会との意見交換会を実施しました。

 議会を代表して、議長、副議長、区民文教委員会委員、子育て・若者支援特別委員会委員が参加しました。グループディスカッションでは、私立幼稚園PTAの方々と「こどもまんなか社会」をテーマに様々な意見交換が行われました。

10月26日、LGBTQに関する勉強会を実施しました。

 「誰もが自分らしく生きられる社会」の実現を目指すため、全議員が参加して、LGBTQに関する勉強会を実施しました。当日は、石坂わたる中野区議会議員を講師にお招きし、ご自身の体験談やLGBT理解増進法についての講演がありました。

手話通訳を利用できます。

 本会議および各委員会の傍聴に際し、手話通訳の利用を希望される方は、原則として希望日の10日前までにお申込みください。詳しくは下記アドレスをご覧ください。二次元コードからもアクセスできます。
 https://www.city.taito.lg.jp/kugikai/boutyoannai.html

新聞を購読していない方で区議会だより新年特集号を希望する場合は郵送します。

 「たいとう区議会だより」は、町会等を通じて各家庭にお届けしていますが、新年特集号は、1月1日発行の新聞(朝日・読売・毎日・産経・東京・日本経済)の朝刊に折り込んでお届けします。
 区内にお住まいの上記の新聞を購読していない方で、郵送を希望される場合は、次の方法により、お申し込みください。広報「たいとう」(区報)元旦号と一緒に郵送します。

申し込み方法
 電話・FAX・はがき・電子申請のいずれかで、1 「元旦号郵送希望」、2 住所3 氏名4 電話番号を、12月8日(金)(必着)までに、下記へご連絡ください。
 〒110-8615 台東区役所 広報課
 TEL(5246)1021/FAX(5246)1029
※「たいとう区議会だより」は、区議会ホームページからもご覧になれます。

電子申請はこちら https://www.city.taito.lg.jp/kusei/sanka/koho/gantangouuketuke/gantan.html

区議会だよりはこちら https://www.city.taito.lg.jp/kugikai/dayori/index.html

議員の年賀状などのあいさつ状は、公職選挙法により禁止されています。

 新年のごあいさつは、令和6年1月1日発行予定の「たいとう区議会だより新年特集号」の紙面上をもって代えさせていただきます。

議長交際費をホームページで公表しています。

議長交際費の執行状況の概要についてホームページで公表しています。
 アドレスは次のとおりです。二次元コードからもアクセスできます。
 https://www.city.taito.lg.jp/kugikai/about/kousaihi.html