慶応2(1866)年、江戸の京橋に生まれる。23歳の時に画家を志して上京し、小山正太郎に師事。
明治28(1895)年、30歳の時に正岡子規とともに日清戦争の従軍記者として清国に渡り、中国の書に触れる。
明治34(1901)年から4年間パリで絵画を学ぶ。帰国後、書のデビュー作となる『龍眠帖』を出版。
その後、絵画や書の作品を発表し、太平洋画会を代表する洋画家として不動の地位を獲得する。昭和11(1936)年、生涯にわたって収集した歴代の書の名品を公開するために、自宅の邸内に書道博物館を創設。
中村不折は夏目漱石の『吾輩ハ猫デアル』の挿絵や島崎藤村の『若菜集』の表紙を手がけました。ほかにも、和菓子や日本酒の商品パッケージ、看板の文字等に不折の書が使われています。
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