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三社船祭礼再興碑

ページID:780664429

更新日:2024年2月27日

浅草寺
平成20年登載

 三社祭は、浅草寺の本尊である観音像を宮戸川(隅田川)から拾いあげた漁師、檜前浜成ひのくまはまなり竹成たけなり兄弟と観音像をまつった土師中知はじのなかとも(土師真中知など他の名も伝えられる)の三人を祭神とする浅草神社(三社権現)の祭礼です。その始まりは、鎌倉時代までさかのぼるといわれ、浅草寺縁起では正和元年(1312)に阿弥陀如来からの託宣があったことによると伝えています。
 明治時代以前、祭礼は内祭礼と本祭礼が隔年で行われ、本祭礼において執行される船祭礼(船渡御)の引船役は大森村(大田区大森)の漁師が勤めていましたが、明和6年(1769)に経済的な困窮を理由に引船役を辞退し、船祭礼が一時中断しました。船祭礼の再興を期した札差の飯山長三郎と両替商の斎藤伝兵衛は、百十五両もの出資を行い、同8年の船祭礼は無事に執行することができました。
 本碑は、多額の出資を行って船祭礼の再興を実現し、さらに船祭礼を永続させる基礎を作ろうとした飯山・斎藤両者の趣旨と功績を記すため、明和8年(1771)に造立されました。
 三社祭は、台東区を代表する祭礼です。たびたび中断があり祭礼の形態を変えつつも、現在まで継承されてきています。本碑は、こうした祭礼の復興に尽力した人々の証であり、かつての祭礼の姿を今に伝える資料のひとつです。同時に札差や両替商の活動を知る資料としても貴重です。


三社船祭礼再興碑

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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