このページの先頭です
このページの本文へ移動

紺紙金字大般若波羅蜜多経 巻第四百卅一

ページID:766203596

更新日:2024年2月20日

長安寺
平成5年登載

 大きさは、縦25.1センチメートル、横870.9センチメートル。表紙に宝相華文ほうそうげもん、見返しに霊鷲山釈迦説法図がそれぞれ金泥きんでいで描かれ、本文は紺紙に銀罫を施し、金泥で写経されています。この形態を持つ経文を中尊寺経ちゅうそんじきょうと呼び、本図のようにしばしば見返しに釈迦説法図が描かれ、平安時代後期に制作されました。金泥が仏画に用いられはじめるのは中世になりますが、経文のみは例外でほとんどが金や銀の泥で描かれます。宝相華文は、奈良時代に発生し平安時代に装飾文様として盛んに使用された、空想の花をかたどった文様です。
 奥州(岩手県)平泉において藤原氏3代が、独自の文化を形成しその遺品が今でも残っていますが、中尊寺経もその一つです。その名は、藤原氏の菩提寺の中尊寺に奉納したことから名付けられました。現在中尊寺には2,739巻が所蔵されていますが、それ以外は一部の寺院に伝来したほかは散逸してしまいました。
 本巻子は、三代藤原秀衡ふじわらのひでひらが発願した紺紙金字一切経の一つで、典型的な中尊寺経の様相を呈し、優秀な作品です。明治22年に長安寺の所蔵となりました。


紺紙金字大般若波羅密多経

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

本文ここまで

サブナビゲーションここまで