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銅鐘(源空寺)

ページID:331109805

更新日:2024年2月19日

源空寺
平成9年登載

 源空寺の銅鐘は、総高が222センチメートル、口径が130センチメートルに及ぶ大型のもので、均整のとれた堂々とした形態です。寛永13年(1636)に源空寺初代住職の道阿霊門上人が、3代将軍徳川家光の要請をうけ徳川家康・秀忠の菩提を弔うために鋳造させたもので、作者は椎名勝十郎義定という人物です。
 銘文の中にある大相国一品徳蓮社崇誉道和大居士は徳川家康のこと。大相国一品は死後に朝廷より贈られた官位、徳蓮社は徳川家の宗旨浄土宗の戒名、台徳院殿一品大相国公は秀忠の戒名の一部と官位です。また、家光については淳和・奨学両院別当、氏長者、正二位、内大臣、征夷大将軍、源家光公とあります。氏長者は源氏の統轄者であることを示し、その他はすべて朝廷から任ぜられた位や官職です。江戸時代の代々の将軍は、正式にはこのような長い肩書をもっていました。
 作者の椎名氏は徳川将軍家の御用鋳物師を務めた家柄。たとえば初代吉次は元和3年(1617)に上野寛永寺清水堂の鰐口、2代吉綱は慶安4年(1651)に上野東照宮の銅灯籠など、徳川家にゆかりの深い鋳物を製作しています。この銅鐘も徳川将軍家と関わりのあることから、作者の義定も御用鋳物師椎名氏の一族であると考えられます。


銅鐘

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