本寿寺文書
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更新日:2010年11月4日
本寿寺
平成12年度登載
谷中の日蓮宗寺院、本寿寺には
1を見ると、最も古いものが弘化2年(1845)、新しいものが昭和15年で、本寿寺は100年間に少なくとも5回は改築が行われたことがわかります。当寺の財力がうかがえる史料です。
2は、はっきりした年代は不明ですが、記述されている内容からおそらく昭和3年以降に記されたもののようです。
3は、ちょっと変わった史料です。観鳳は、嘉永5年(1852)、住職が留守中に寺に民間人を招き入れ、祈祷をしたという罪状で罰せられます。この史料は事件が発覚した5月3日から、遠島のため
4の高崎屋とは、文京区にあった商家です。本寿寺は当時多大な寄進を受けていました。高崎屋伝兵衛は本寿寺の檀徒であるにもかかわらず妻が病死した折、他の寺院で葬儀を行ってしまいます。このことに対する訴えの記録です。寄進を受けてはいても、
5これは、東京都公文書館に所蔵されている日蓮宗明細簿の下書きと考えられます。本史料中、高崎屋が寄贈した什物は全95項目にも及びます。大商人高崎屋が当寺に財力を投資することを惜しまなかったことがうかがえます。
以上のように、本寿寺文書は、江戸時代から昭和に至る寺院の歴史、また江戸以来の商家高崎屋と菩提寺の関係を今日に伝える史料です。過去に関東大震災や戦災により多くの文字史料を失った台東区にとって、本史料はとても貴重なものです。
観鳳一件公用留帳
寺の境内図
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