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2016年 第40回世界遺産委員会    

第40回世界遺産委員会について

 2016(平成28)年7月10日から17日までの間、トルコ共和国・イスタンブールにおいて、第40回世界遺産委員会が開催されました。
  国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」は、7月17日午後5時14分(日本時間)に審議が行われ、世界遺産一覧表に「記載」とする決議がなされました。

第40回世界遺産委員会・会場の様子(7/17)写真1
  第40回世界遺産委員会・会場の様子(7/17)写真2
第40回世界遺産委員会・会場の様子(7/17)

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世界遺産委員会での決議区分

区 分 内 容
登録 (記載) 世界遺産一覧表(リスト)に登録(記載)するもの。
情報照会 追加情報の提出を求めた上で次回以降に再審議するもの。
記載延期 より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要なもの。推薦書の再提出後、再度、諮問機関の審査を受ける必要がある。
不記載

世界遺産一覧表(リスト)への登録(記載)にふさわしくないもの。当該物件の登録を再度推薦することは、例外的な場合を除き、認められない。

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○記載 決議

 2016(平成28)年7月、トルコ・イスタンブールで開催された第40回世界遺産委員会において、下記のとおり「記載」決議を受けました。

【登録名称】

「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」

L’Œuvre architecturale de Le Corbusier, une contribution exceptionnelle au Mouvement Moderne(フランス語表記)

The Architectural Work of Le Corbusier, an Outstanding Contribution to the Modern Movement(英語表記)

【構成資産】

  資産の名称 設計決定年 国名(資産数)
ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸 1923 フランス(10)
ペサックの集合住宅 1924
サヴォア邸と庭師小屋 1928
ポルト・モリトーの集合住宅 1931
マルセイユのユニテ・ダビタシオン 1945
サン・ディエの工場 1946
ロンシャンの礼拝堂 1950
カップ・マルタンの休暇小屋 1951
ラ・トゥーレットの修道院 1953
フィルミニの文化の家 1953~1965
レマン湖畔の小さな家 1923 スイス(2)
イムーブル・クラルテ 1930
ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅 1927 ドイツ(1)
ギエット邸 1926 ベルギー(1)
クルチェット邸 1949 アルゼンチン(1)
チャンディガールのキャピトル・コンプレックス 1952 インド(1)
国立西洋美術館 1955(※) 日本(1)
※設計契約時期と設計図面の日付のうち最も古いものを考慮して1955年を採用しています。

ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-作品一覧配置図


(下記画像配置図)


ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-作品一覧写真

©FLC/ADAGP/De Prins/Emden/Kozlowski/OMG, 2016


【決議の概要】

○ル・コルビュジエの建築作品を (ⅰ) (ⅱ) (vi) の下に世界遺産一覧表に記載する。

  評価基準
 ル・コルビュジエの建築作品は,人類の創造的才能を現す傑作であり,建築及び社会における20 世紀の根源的な諸課題に対して顕著な回答を与えるものである。
 ル・コルビュジエの建築作品は,近代建築運動の誕生と発展に関して,全世界規模で半世紀にわたって起こった,前例のない人類の価値の交流を示している。ル・コルビュジエの建築作品は,他に例を見ない先駆的なやり方で,過去と決別した新しい建築的言語を開発してみせることによって,建築に革命を引き起こした。
 ル・コルビュジエの建築作品は,ピューリスム,ブルータリズム,彫刻的建築という近代建築の3つの大きな潮流の誕生の印である。
 ル・コルビュジエの建築作品が4大陸で与えた地球規模の影響は,建築史上新しい現象であり,前例のない影響を示すものである。
vi  ル・コルビュジエの建築作品は,その理論と作品において20世紀における顕著な普遍的意義をもつ近代建築運動の思想と,直接的かつ物質的に関連している。一連の資産は,建築,絵画そして彫刻が統合した「エスプリ・ヌーボー」を表している。ル・コルビュジエの建築作品は,1928年以降CIAM(近代建築国際会議)により強力に広められた,ル・コルビュジエの思想を具現化している。
 ル・コルビュジエの建築作品は,新しい建築言語の発明,建築技術の近代化,近代人の社会的・人間的ニーズへの対応のために,近代建築運動が20世紀の主要課題に対応しようとした解決策の顕著な現れである。
 20世紀の主要課題に対するル・コルビュジエの建築作品の貢献は,単に,ある時点での模範的な偉業にとどまらず,半世紀を通じて全世界に着実に広められていった建築及び文字による提案の顕著な総体である。
<文化庁報道発表資料より抜粋>

「ル・コルビュジエの建築作品」にかかる決議概要(文化庁報道発表資料)(PDF:954KB)

「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」に関する決議文(原文) 

(ユネスコ世界遺産HPへ移動)


「記載」決議を受けて

 世界文化遺産登録にかかる「台東区国立西洋美術館世界遺産登録推進会議」、「台東区議会国立西洋美術館本館世界遺産登録推進議員連盟」、「国立西洋美術館世界遺産登録たいとう推進協議会」の3団体会長によるコメントは以下のとおりです。(平成28年7月17日付)

台東区長 服部征夫
台東区国立西洋美術館世界遺産登録推進会議会長

 国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品」が、第40回ユネスコ世界遺産委員会において、世界文化遺産として登録決定されました。
 10年の長きにわたり、地域と一体となって登録推進活動に取り組んできました。本日、悲願が実り、皆様と一緒に喜びを分かち合うことができて、大変うれしく思います。
 これまで世界遺産登録にご尽力いただきました、たいとう推進協議会の皆様、台東区議会の皆様、そして文化庁をはじめ国立西洋美術館、東京都など関係者の皆様、また、ご支援してくださった区民の皆様に、心より感謝申し上げます。
 国立西洋美術館が世界文化遺産としてその価値が高く評価されました。美術館を設計したル・コルビュジエ、建設に携わった3人の日本人建築家(前川國男氏、坂倉準三氏、吉阪隆正氏)、そして建設のきっかけとなり、「松方コレクション」として多くの西洋美術作品を収集した松方幸次郎氏の功績を讃えたいと思います。
 これから台東区は、地域と一体となって、貴重な文化遺産を大切に守り、次の世代にしっかり継承してまいります。
 そして、「世界遺産のあるまち」台東区として、今まで以上に国際文化観光都市の魅力や素晴らしさを世界に広く発信していきたいと考えています。

台東区議会議長 太田雅久
(台東区議会国立西洋美術館本館世界遺産登録推進議員連盟会長)

 ここトルコ・イスタンブールで、世界遺産登録が決定された瞬間に立ち会えたことを本当に嬉しく思います。
 台東区議会は、区民の皆様や区と一緒になって、推進活動に取り組んでまいりました。長い道のりではありましたが、三度目の正直でようやく登録となり、本当に嬉しく思います。都心にあり、国内外からこれほどアクセスしやすい世界遺産は、国内ではまずありません。
 「都内で初の、身近な世界文化遺産」となることは、さらに大きな人の流れを呼び込み、我が台東区の魅力を一層高める契機となることでしょう。
 これまで世界遺産登録に向けご尽力いただきました関係者の皆様並びに区民の皆様に感謝を申し上げます。

国立西洋美術館世界遺産登録たいとう推進協議会会長 石山和幸

 国立西洋美術館が、世界文化遺産に登録され、本当に嬉しく思います。世界遺産委員会の会場で、この瞬間を迎えることができて、感激しています。
 活動を始めて10年がたちます。今日のこの瞬間を、首を長くして待っていました。イコモス勧告で記載と出たときは、ほっとした気持ちでしたが、今回、登録が決定して、これまで一緒に活動をしてくださいました皆様、特に町方のみなさんに本当に感謝の気持ちで一杯です。
 上野、アメ横、そして台東区のまちをさらに盛り上げていきたいと思っています。

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