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自殺予防対策

ページID:376922290

更新日:2023年9月13日

台東区の自殺死亡者数の推移

 日本の自殺死亡者数は、平成27年に2万5千人を下回り、以降も減少が続き令和元年には19,974人と、2万人を下回りました。しかし、令和4年には自殺死亡者数21,723人、自殺死亡率17.25となり、3年連続で2万人を上回っています。その背景にはコロナ禍が影響していると考えられています。
 
 台東区では、平成27年までは毎年40~60人の方が命を落とされる状況が続いていました(図1)。平成28年に初めて40人を下回りましたが、平成29年以降横這いで、人口10万人あたりの自殺死亡者数を表す自殺死亡率は、全国や東京都と比較して高くなっています。


図1 台東区の自殺死亡者数および自殺死亡率の推移(H25-R4年)

男女別にみると、どの年も男性の割合が多く、年齢別にみると男性は50代が多く、女性は20代、40代、50代が多くなっています(図2)。
職業別では無職の方が最も多く(図3)、原因・動機を調べると健康問題が最も多く、次いで経済・生活問題が多くなっています(表1)。

※データはいずれも厚生労働省「地域の自殺の基礎資料(平成25~令和4年 確定値)」より算出しています。


図2 年齢別に見た台東区の自殺死亡者数(H30-R4年)


図3 職業別に見た台東区の自殺死亡者の割合(H30-R4年)

  健康問題 経済・
生活問題
勤務問題 家庭問題 男女問題
(R4からは交際問題)
学校問題 その他 不詳
人数 74 35 23 20 8 1 8 86

   表1 原因・動機別に見た台東区の自殺死亡者数(H30-R4年)

自殺は、個人の自由な意思や選択の結果ではなく、健康・経済・家庭・勤務問題など様々な要因が複雑に絡み合い、心理的に追い込まれた末の死であると言えます。死にたいと考えている人も心の中では「生きたい」という気持ちとの間で激しく揺れ動いています。

 自殺のサインには次のようなものが挙げられます。あなたの身近な人のサインに気づいてください。

自殺のサイン(自殺につながる状況)

●過去に自殺を試みたり、自傷行為をしていた
●身近な人・大切な人と死別・離別をした
●いじめや家庭問題などのつらい体験がある
●失業や借金などの生活の困難を抱えている
●自身や家族が重い病気や障害を抱えている
●相談できる人や活用できる社会制度とつながっていない
●飲酒や薬物乱用で気持ちを紛らわせている
●自殺の具体的な手段を準備している、又は危険な行動を妨げるものが少ない環境にいる
●昇進や結婚、出産など、一見、幸福そうな環境の変化によって、人知れず大きな悩みを抱えている

上記のようなサインが見られたら、体調などを切り口に声をかけ、話を丁寧に聞いてください。その上で専門の相談機関へつなげてください。

もしも「死にたい」と打ち明けられたら・・・

(1)話を傾聴しましょう

相談してきた人は、生と死の間を激しく揺れ動いています。死にたいという絶望感と生きたいと言う希望を合わせ持っており、「助けてほしい」というサインを発しているのです。「辛かったね」「よく耐えてきたね」と相手の話を受け止めて、しっかり共感してください。
本人を責めたり、叱咤激励したり、世間一般の常識を押し付けたりすることは避けてください。今まで何とか乗り切ろうと頑張ってきた人です。「頑張れ」「逃げてはだめだ」「そのうちどうにかなるよ」という言葉は、ご本人が気持ちを吐き出しづらくなるので避けてください。

(2)相談機関へつなげてください

十分に話を聴いたうえで、解決の選択肢について話してください。専門の相談機関があります。可能なら、相談機関に連絡することを支援してあげてください。※下記の相談窓口を参照してください。

(3)治療中の方は、主治医に相談することを勧めてください。

精神科や心療内科に通院している方でも、診察で主治医に自分のつらい気持ちを言えない場合もあります。なるべく早く主治医に相談することを勧めてください。

相談窓口のご案内

(1)お住まいの地区を担当する保健師による相談

台東保健所保健サービス課 TEL03-3847-9497
浅草保健相談センター TEL03-3844-8172

台東保健所保健予防課 TEL03-3847-9405
浅草保健相談センター TEL03-3844-8172

(3)その他の相談窓口

東京いのちの電話 TEL03-3264-4343
東京自殺防止センター TEL03-5286-9090
東京都夜間こころの電話相談 TEL03-5155-5028

※それ以外の相談窓口については、下記のリンクをご参照ください。

こころの健康チェック

上記リンク先をクリックして、最近2週間のあなたのこころと身体の様子をチェックしてみましょう。

台東区の自殺予防対策の取り組み

台東区では、区民のかけがえのないいのちを守るため、また区の課題である中高年の健康・経済生活問題を抱えた方への支援として、次のような取り組みを行っています。

(1) 普及啓発活動

自殺予防啓発に関する展示 
 東京都自殺対策強化月間(9・3月)に台東保健所などで、自殺予防啓発に関する展示を行っています。

自殺予防啓発カードの配布

 相談窓口が記載されたカードを区役所や関係機関の窓口で配布しています。

・自殺予防啓発講演会の開催
 年一回、こころといのちに関する講演会を開催しています。
 

(2) 人材育成

・ゲートキーパー養成講座の実施
 ゲートキーパーとは、身の回りの人の悩みや体調の変化に気づいて話を聞き、相談窓口に繋ぐことができる人のことを言います。台東区では、平成22年から区職員、健康推進委員、民生・児童委員などにゲートキーパー養成講座を実施しています。
 職員が出向いてお話をさせていただく出前講座も実施しています。詳細は、下記リンク先をご覧ください。
 ゲートキーパー養成講座の出前講座をご利用ください。
 

(3) 自殺未遂者支援

 医療機関や様々な関係機関と連携し、自殺未遂をされた方の相談に応じながら、再び自殺を図ることがないよう支援を行っています。

(4) ネットワーク強化

・自殺予防対策連絡協議会の実施
 区民のSOSに気づいたら、様々な関係機関が連携して対応し問題の解決に導けるよう、自殺予防対策連絡協議会を実施しています。

お問い合わせ

台東保健所 保健予防課精神保健担当

電話:03-3847-9405

ファクス:03-3847-9424

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