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令和3年第3回区議会定例会 区長発言

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更新日:2021年9月13日

はじめに

 開会に先立ちまして、一言申し上げます。
 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が閉幕して1週間が過ぎました。全国各地の思いを託した聖火が灯された約1か月間、コロナ禍でのあらゆる困難を乗り越え、全身全霊で競技に向き合う選手の姿に感動し、私たちにも「希望と勇気」を与えてくれました。開催にご尽力された大会関係者の皆様、ボランティアの皆様に心から敬意と感謝を申し上げます。
 そうした中、先月、台東清掃事務所内で職員の陽性者が複数確認され、一部の収集業務を休止する事態となりました。区民の皆様に、多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げるとともに、区民生活に支障をきたすことのないよう、職場内の感染対策にも一層気を引き締めてまいります。

 それでは、令和3年第3回区議会定例会の開会にあたり、ご挨拶を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症は変異株の影響もあり、8月には東京都の一日の新規陽性者数が5千人を超えるなど、感染拡大の波が繰り返され、依然として予断を許さない状況です。長期化するコロナ禍において、区民生活への影響は極めて大きく、先が見えないことへの不安やストレス、収入の減少による生活困窮、孤立・孤独の問題など、より一層深刻さが増しているものと認識しております。
 こうした状況にあっても、住み慣れた地域で安全安心に過ごせるよう、感染症からくる課題の解決に留まらず、防災や教育、まちづくりなど、各分野の施策も着実に取り組んでいかなければなりません。
 私は、「ひと」と「まち」が輝く本区の明るい未来を築き上げるために、区民の皆様、区議会の皆様とともに、この苦境を乗り越え、全力で区政運営に邁進してまいります。

新型コロナウイルスワクチンの接種状況について

 本区においては、新型コロナウイルス対策の切り札と位置付けるワクチン接種の推進に、全庁を挙げて取り組んでまいりました。医師会や医療機関など関係機関の多大なるご協力をいただき、9月9日時点で区民の6割を超える方が2回目の接種を済ませております。
 高齢者への接種が進んだことで、新規陽性者数における高齢者の割合は大きく減少し、また、ワクチンは重症化を予防する効果が期待されていることから、接種の普及が日常生活を取り戻す上で重要であることは間違いありません。
 今後、若い世代の接種率をさらに伸ばしていくことが課題となっており、ワクチンの有効性・安全性に関する情報を適切に伝え、10月3日までに希望する全ての区民が接種を終えられるよう、ペースを緩めることなく全力で取り組んでまいります。
 感染の連鎖を断ち切り、一日も早く安心できる日常を取り戻すためには、区民の皆様一人ひとりのご協力が引き続き必要です。
 「自分を守り、家族を守り、大切な人を守り、地域を守る」ために、ワクチン接種後も、感染予防対策を徹底していただきますよう切にお願い申し上げます。

今後を見据えた地域経済活性化について

 感染症対策と並行して、今後を見据えた地域経済の活性化にも力を入れ、取り組んでいかなければなりません。
 新型コロナウイルス感染症がもたらした生活様式の変化や外出行動の抑制は、経済活動の縮小など、区内事業者に大きな影響を及ぼすとともに、社会の変容をもたらし、消費者ニーズの変化を呼び起こしました。
 なかでも、デジタル技術を活用して暮らし方や働き方を変革するデジタル・トランスフォーメーションの重要性が高まっており、革新的なシステムやサービスも次々と誕生しています。ネットショッピングやキャッシュレス決済は、非接触・非対面での活動を求められたことが追い風となり、更なる市場拡大へとつながっています。
 今月から開始している、台東区商店街連合会主催の「江戸たいとうスーパーバザール」や、併せて実施している「キャッシュレス決済ポイント還元事業」は、区内消費を喚起し、地域経済の活性化につながるとともに、事業者のデジタル化を促進する好機になると考えています。
 また、中小企業の資金繰りを支援し、経営の安定化を図るため、「台東区経営持続化特別資金」融資の実施期間を再延長するなど、事業の継続や業態転換といった再構築の支援についても、引き続き取り組んでまいります。
 コロナ禍を契機とした社会の変容に、事業者の皆様がしっかりと適応していこうとする、柔軟でかつ積極的な姿勢を支援してまいります。
 感染症の影響により、年間5千万人を超えていた本区の観光客は、令和2年に約1千6百万人と大幅に減少し、区内観光事業者は厳しい状況が続いています。
 こうした中、本区においては、新たな事業展開の創出を目的としたマッチング商談会や、マイクロツーリズムの観点を踏まえ、旅行会社と連携したツアーの企画など、観光需要の回復を見据えた取り組みを始めています。
 まちの活力を取り戻し、観光の持続的な発展に向けて歩みを進めるために、コロナ禍で変容したニーズを的確に把握し、観光事業者・区民・観光客のそれぞれの視点を踏まえ、「国際観光都市 台東区」の復活に向けた今後の方向性について検討を進めてまいります。
 引き続き、感染状況や景気動向を注視しつつ、時期を逸することなく、ポストコロナを見据えた地域経済の活性化に取り組んでまいります。

おわりに

 最後に申し上げます。
 世界文化遺産登録5周年を迎えた「国立西洋美術館」については、文化的・建築的価値を将来の世代に着実に継承するため、記念講演や特別展、児童による絵画コンクールなどの各種記念事業を企画しています。また、ふるさと納税については、「江戸たいとう」の魅力が伝わる逸品を、11月から返礼品としてお渡しできるよう準備を進めています。コロナ禍においても、本区が持つ伝統や文化などの数多の魅力を発信し続けてまいります。
 私は、感染症から区民の生命と健康を守り、基礎的自治体の長として、誰一人取り残されることのないよう、感染状況や経済への影響を注視しながら、臨機応変に必要な対策を行い、全力で区政を推し進めてまいりますので、引き続き皆様のご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、本定例会には「令和2年度東京都台東区一般会計歳入歳出決算」ほか16件の議案を提出しています。よろしくご審議のうえ、いずれも可決賜りますようお願い申し上げます。

(注 本文は口述筆記ではないため、表現その他若干の相違があります。)


服部区長

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