平成19年度　したまちTAITO産業賞受賞企業

大正12年、西川萬三郎商店として創業し、現在まで80余年の歴史を有する高級ハンドバッグ等の製造販売を行っている企業です。創業以来、国内の高い技術を持った職人の手による高品質のものづくりを絶えず追求しており、その姿勢が現在の高い信用に結びつき、全国の有名百貨店への販売につながっています。製品は、自社ブランド「マルキーズ」はもとより、海外有名ブランドをいち早く導入し、国内での製造販売を担うなど、この業界の牽引役となっています。皮革関連産業を地場産業とする台東区において、その技術と信用により確固たる地位を築いており、業界の発展に大きく貢献しています。

昭和58年設立の、ソフトウェア開発を主な業務とする企業です。開発するソフトウェアは、主に、自治体の子育て支援行政の分野（保育園・乳幼児医療費・児童手当ほか）に関わるシステムが中心となっており、現在約120の自治体（延べ200業務）が同社のシステムを採用しています。また、この分野には不可避の、頻発に行われる制度改正などにも素早く反応し、相手先に対してきめ細かな対応をするなど、この業界に必要不可欠な即応性を強く持ち合わせており、取引先からの厚い信頼を得ています。同社は、「ゆとりを提供する人間企業」を標榜し、高度化する情報化社会において『コンピュータを人に身近にしたい』という経営理念のもと、着実に歩みを進め、業績を伸ばしています。

株式会社エムアイシーは、マニアだけでなく、普通の人々の間でも馴染み深いものとなったフィギュアの造型を行っている会社です。平成13年からは、長年培ってきたアナログ造型技術をベースに、新たなデジタル造型を手掛け、造型分野の更なる可能性を広げています。また、私たちの生活等から出る不要となった有機資源から、プラスチックにかわる「バイオマスチップ」を開発し、自然のぬくもりを感じる地球にやさしいエコロジーな商品を製造するなど、常に新しいフィールドに挑戦し続けています。

昭和36年に現社長前原慎史氏の祖父、前原光榮氏が設立した洋傘のメーカーです。傘を1本1本手作りで丁寧に仕上げていく企業姿勢は、二代目前原裕司氏、そして三代目の慎史氏へとしっかり受け継がれています。その使いやすさ、手になじむ感触、洗練されたデザインや色彩など、どれをとっても一級品としての風格を感じさせるすばらしい製品となっています。昭和天皇をはじめ、皇室の方々の傘をお創りしていることが、その品質の高さを物語っています。また、三代目の慎史氏が代表者になってちょうど10年が経過し、古き良きものを継承しながら、新しい素材や顧客のニーズを敏感に察知し、常に時代を見据えた傘づくりに精進していることも、同社の企業価値を高めている理由となっています。