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腸管出血性大腸菌感染症(O157など)

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更新日:2025年10月27日

腸管出血性大腸菌感染症(O157など)とは

ベロ毒素(※)を産生する腸管出血性大腸菌が原因の感染症です。
感染症法では、三類感染症に位置づけられています。
幅広い年齢層でみられますが、特に乳幼児と高齢者は、感染しやすく、少量の菌でも感染します。都内では、年間300例以上報告があり、夏に増加する傾向があります。
(※)ベロ毒素:腸管出血性大腸菌が産生する菌体外に分泌する毒素で、腎臓や脳の細胞を傷つけて溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症を起こすことがあります。

感染経路

感染経路は経口感染接触感染です。
菌に汚染された生肉や加熱が不十分な肉、汚染された食品などを食べることで感染します。
ヒトからヒトへの感染は患者の便など菌のついたものに触れたあと、手洗いを十分にしなかった場合などに起こります。

主な症状

潜伏期間は2~5日程度(最大12日)です。
発症すると、頻回の水のような下痢、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、血便などがみられます。
乳幼児や高齢者が感染した場合は、重症化しやすいと言われています。
感染しても軽症であったり、全く症状が無い(無症状病原体保有者)場合もありますが、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症など重篤な合併症を発症することもあり、注意が必要です。

治療

水分補給や補液(点滴)等、症状に応じた治療を早期に開始して、溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重症化を防ぎます。
抗菌薬の投与は主治医の判断で行われます。

予防方法

ワクチンは開発されていません。
有効な予防方法は、食べ物の取り扱いと手洗い・消毒の徹底です。菌に汚染された食品からの感染が多いため、食品を十分に加熱することや適切に保存することが基本です。生肉または加熱が不十分な肉(特に牛肉)を食べないように気を付けましょう。また、ヒトからヒトへの感染を予防するために、食事前、トイレ使用後、排せつ介助後などは、液体せっけんと流水による手洗いを行うことが重要です。
手指消毒(70~80%程度のアルコール消毒)も有効です。
トイレなどの菌に汚染された可能性のある場所は、次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて適切に消毒することも大切です。

就業制限

感染症法では三類感染症に位置付けられているため、下記飲食物を扱う業務等については就業制限がかけられます。
・対象:飲食物の製造、販売、調整または取扱いの際に飲食物に直接接触する業務
・就業が制限される期間:病原体を保有しなくなるまで

出席停止期間

学校保健安全法では、「病状により学校医その他医師において感染のおそれがないと認めるまで」とされています。

お問い合わせ

台東保健所 保健予防課感染症対策担当

電話:03-3847-9476

ファクス:03-3847-9424

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