谷素外寿碑
ページID:601264572
更新日:2018年3月25日
慶養寺
平成27年3月登載
谷素外は、江戸時代中・後期に活躍した俳人です。享保18年(1733)大坂
本寿碑は文化6年、素外の喜寿を記念して、娘の素塵をはじめとする門弟が慶養寺に建立したものです。総高145センチメートル。現在の台石は後補です。正面には、素外が素塵に与えた自筆により、「墨水四時」と題し、隅田川沿岸、待乳山・橋場・庵崎などの情景を詠んだ四句が刻まれています。側面には寿碑建立の由来を記し、発起人などの名があります。
墨水四時
春年々此辺花の都鳥 石山の
夏おもはるれまつちやま
ことゝはむ鳥もゐすはし場あしの
花 興月に帰るや雪の庵崎を
一陽井七十七翁素外
文政6年2月、素外死去により同寺において葬儀がおこなわれ、墓碑が建立されました。同年4月には、寿碑の裏面に、素外の詳細な履歴が追刻されています。
素外一門は『梅翁宗因発句集』をはじめ、談林派の先人を顕彰する書物を多数出版するほか、各所に石碑を建立し、句額を奉納してきました。本寿碑もまた素外の事蹟を示すものであり、一連の書物・石碑・句額による談林派の顕彰の中に位置づけられます。素外の伝記に関する基本資料であるとともに、江戸談林派の活動を示す貴重な歴史資料です。
谷素外寿碑
お問い合わせ
生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)
電話:03-5246-5828
ファクス:03-5246-5814
