三好町遺跡蔵前二丁目16番地点出土古代資料
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更新日:2025年5月22日
台東区教育委員会
令和7年登載
本資料は事務所ビル建設に伴い、平成20年の発掘調査で出土したものです。
資料としては、弥生時代中期(紀元前4世紀~1世紀頃)の南関東系壺(一部)、古墳時代初期(3世紀後葉頃)の東海系で、口縁部がくびれるS字口縁甕や在地産土師器、奈良・平安時代の須恵器として南多摩産(多摩地方)、北武蔵南比企産(現鳩山村辺り)、同東金子産(現入間市)、新治産(常陸地方)の坏、湖西産(東海地方)の甕・硯、常総系鉢等で、主として南比企産が多く、次いで東金子産となります。土師器としては南武蔵産(落合式-武蔵野地域)坏、比企型・相模型・房総系ロクロ土師器坏、武蔵型・相模型甕等です。時代を通し多様な産地・形式の土器が見られます。他には漁猟関係の土錘(土製の重り)などが出土しています。
出土品の遺存状態は良好なものは多くはないですが、完形の坏等も見られます。
本資料は、台東区内の遺跡では調査例の少ない弥生時代の土器、特に今のところ区内では未検出の弥生時代中期の土器が見られること、更に古代を通じて当地周辺に由来する土器が出土し、当地周辺が河川及び陸路により各地とつながる結節地であることを示していることで貴重です。
弥生時代土器
古墳時代土師器
奈良・平安時代土器
南多摩産須恵器坏
南多摩産須恵器坏
南多摩産須恵器坏
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