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日本堤消防署二天門出張所地点出土浅草寺中世関係資料

ページID:777113659

更新日:2024年2月20日

台東区教育委員会
平成21年登載

 浅草寺遺跡は区の東側、隅田川の西岸に位置し、浅草寺旧境内地を対象にした遺跡です。浅草寺遺跡ではこれまで7回の調査が行われており(本堂・五重塔・影向堂・浅草寺病院・福祉会館・消防署・浅草神社地点)、古代から近世にかけての浅草寺関係資料が確認されています。平成16年には寺院東側の日本堤消防署二天門出張所の改築に伴い調査をしました。調査地は近世は門前町屋であったようですが、近世以前は浅草寺境内地と推定されます。中世・古代の遺構として井戸跡・貝廃棄土坑、埋葬等が検出され、中世井戸跡を主に、多量の瓦や板碑いたび、陶磁器・土器が出土しています。
 瓦は大半が平・丸瓦ですが、軒平瓦や各種道具瓦も出土し、文字瓦も見られます。年代的には軒瓦の文様・形状等から15~16世紀が中心です。堂舎で使用されていた瓦を廃棄したものと推定され、文字瓦は堂舎に葺く時の祈願のためとも思われます。板碑は、浅草寺周辺に確認される先刻連座板碑、類例の少ない名号みょうごう板碑「南無阿弥陀仏」等が見られ、製作年代は年号未詳を含め13世紀後半~16世紀前半に推定されます。陶磁器・土器では中国等外国製品や各種国内産も見られます。
 軒平瓦等は、本堂・五重塔地点からの出土資料と同種です。ちなみに影向堂地点等からは13世紀前半頃の連珠文軒平瓦が出土し、現在浅草寺関係瓦としては最古であり、今のところ伽藍成立期の瓦と思われます。
 瓦・板碑等の内容から、本調査地点出土の中世等の資料は浅草寺に関係する資料と推定され、特に『江亭記こうていき』等の文献から、浅草寺が勢威を誇る中世後半に関わる貴重な資料です。

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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