このページの先頭です
このページの本文へ移動

浅草寺遺跡影向堂地点出土中世資料

ページID:534027236

更新日:2021年7月14日

台東区教育委員会
平成三十一年三月登載

 本出土中世資料は、浅草寺遺跡淡島堂あわしまどう及び境内西側工事地の影向堂建設工事に伴い、平成五年(一九九三)調査で出土したものである。
 瓦類(軒平・軒丸・平・丸瓦等)、陶磁器類(渥美産壺・常滑系片口鉢・中国産青磁碗・土師質はじしつ皿等)、板碑いたびなどである。
瓦類は軒平瓦五点・軒丸瓦二点を含み、平・丸瓦が多量にある。軒平瓦の文様は主に連珠れんじゅ文で唐草文系もあり、軒丸瓦は巴文系である。丸瓦には凸面に刻字で紀年銘「□年壬午(八)月□」が記されるものがある。渥美産壺内には火葬骨が納められ、その上に片口鉢が蓋として掛り、埋葬のぞう骨器こつきとして使用したものである。渥美産壺等の状態は良好である。
 連珠文瓦の年代は十三世紀頃で、大半の平・丸瓦の年代も鎌倉時代前半である。渥美産壺は十二世紀後半頃、常滑系片口鉢は十四世紀頃、土師質皿は十四世紀頃である。板碑には「永正十四年」(一五一七)の紀年銘があり、出土した板碑の大半は、中世後期と推測される。
 浅草寺に関わる歴史を考える資料として重要である。さらに、今のところ浅草寺の軒瓦としては最古の資料が含まれており、周辺地域を見ても、希少な中世瓦が使用された例としても貴重である。また火葬骨の埋葬用の蔵骨器は、高級な渥美産壺を使用していることから、浅草寺に関わる有力者を埋葬したものと推測され、重要である。


渥美産壺

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

本文ここまで

サブナビゲーションここから

厳選メニュー

  • 子育て・若者支援
  • 高齢・障害福祉
  • 健康づくり
  • 観光
サブナビゲーションここまで