北清島町遺跡15号遺構出土木札
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更新日:2025年5月22日
台東区教育委員会
令和7年指定
本資料は令和6年3月に登載された「北清島町遺跡出土資料一括」の一つです。
北清島町の辺りは、江戸時代に多くの寺が移転してきたため、浅草新寺町と称されるほどでしたが、調査地は、寛文7年(1667)に当地を拝領した大名の板倉家が屋敷を構え、江戸時代の終わりまで居住していたと思われます。
木札は尖頭型で、長さ60センチメートル、幅16センチメートル、厚さ1.4センチメートルの大きさです。表には「元治元年に上総国東金町(現千葉県東金市)にある本漸寺が、武運長久を祈願して経典(陀羅尼経)1万巻を奉納した」という内容が精緻な楷書体で書かれています。裏面には、本漸寺27代日掌とその花押、村の名前などがやや乱雑な筆致で書かれています。
幕末に、上総国では尊王攘夷運動の「真忠組の乱」が起きており世間を騒がせていました。当時、東金町に領地を有していた板倉家は鎮圧のために兵を派遣し、討伐に成功したという史実が背景になっています。
この木札からは、幕末に区内に屋敷を構えていた大名が、どのように行動したかを読み取ることのできる、重要な資料です。
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